『今日も、キョウくんは甘すぎる』は、隣人男子の“優しさ”に心がほどけていく癒し系ラブストーリー。
人に気を使いすぎて自分を後回しにしてきたOL・二葉が、元ヤン保育士のキョウくんと出会い、
“甘やかされること”の意味を知っていく——そんな温かくて優しい物語です。
恋愛漫画でありながら、テーマは「頑張りすぎる人への処方箋」。
読むほどに、心がふっと軽くなるような包容力があります。
※この記事にはネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
注：ネタバレが含まれますのでご注意ください。
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【今日も、キョウくんは甘すぎる】作品概要
引用元：ブックライブ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 今日も、キョウくんは甘すぎる |
| 作者 | 高田ローズ |
| レーベル/出版社 | NINO（大誠社） |
| ジャンル | 恋愛、ヒューマンドラマ、癒し系ラブストーリー |
| 初出/配信開始 | 2022年（電子配信開始） |
『今日も、キョウくんは甘すぎる』は、“頑張りすぎる女性と、不器用な優しさを持つ男性”の隣人ラブストーリー。他人を優先しすぎて自分を後回しにしてきたOL・二葉が、隣人で保育士の桜庭叶と出会い、少しずつ“人を頼る勇気”を取り戻していく姿を描いています。
キョウくんの“甘さ”は、単なる恋愛的な甘さではなく、相手の痛みを理解した上で寄り添う優しさ。大人の恋愛に必要な“思いやり”“支え合い”“癒し”をテーマにした、読むだけで心がやわらぐヒーリング・ラブコミックです。
【今日も、キョウくんは甘すぎる】漫画全巻ネタバレ内容
【今日も、キョウくんは甘すぎる】の主なネタバレ内容まとめ
- 甘やかされることは弱さではなく、優しさの受け取り方
- 主人公・二葉の成長物語：「他人優先」から「自分を大切にする」へ変化
- 桜庭叶の包容力：強面なのに優しい“ギャップ男子”として人気
- 恋の始まりは癒しから：最初は隣人として、次第に惹かれ合う関係に
- 過去との決別：元彼・家族との関係を整理し“今の自分”を選ぶ
- 日常の小さな変化を積み重ねる物語：派手さよりも共感重視のストーリー
- 支え合う関係への進化：甘やかされる側から、甘やかす側へ
- テーマは“優しさと自立”：依存ではなく、互いを尊重する大人の恋愛
第1巻ネタバレ
第1巻では、“頼まれごとを断れないアラサーOL・草壁二葉”の生きづらさと、隣人の元ヤン保育士・叶（キョウ）との出会いが描かれます。二葉は他人を優先するあまり、自分を後回しにしてきた女性。恋人に「重い」と言われて振られ、心身ともに疲弊していました。そんなある日、隣室に住む叶に助けられます。彼は保育士ながら強面で口調も少し荒いが、実は誰よりも優しい性格。体調を崩した二葉を気遣い、「無理すんな」と温かく接する叶の言葉に、二葉の心が少しずつほどけていきます。
一方で、彼の不器用な優しさが二葉に“恋”として意識され始める気配も。ラストでは叶が「頼っていい」と告げ、二葉が涙を流して感謝を伝える印象的なシーンで幕を閉じます。
第1巻は、“甘さ”よりも“癒し”と“再生”がテーマ。優しさに触れて自分を取り戻す導入編です。
第2巻ネタバレ
第2巻では、二葉の心の中に生まれた“依存と自立”の葛藤が描かれます。叶との距離が縮まり、少しずつ笑顔を見せられるようになった二葉。しかし、元恋人・大樹と再会したことで心が揺れます。彼から復縁を持ちかけられ、「また人の期待に応えようとしている自分」に気づく二葉。そこに現れた叶は、「もう無理すんなよ」と真っ直ぐな言葉を投げかけます。
その優しさに触れた二葉は、自分の弱さを隠さずにいられるようになります。職場や家庭の小さなトラブルを通じて、彼女は“断る勇気”を少しずつ身につけていくのです。
巻の終盤、二葉は元彼との関係にきっぱり終止符を打ち、叶に「あなたの言葉に救われた」と告げます。第2巻は、過去との決別と自己変革の始まりを描いた一冊。二葉が“受け身”から“選ぶ”人間へ変わる姿が丁寧に描かれます。
第3巻ネタバレ
第3巻では、二葉と叶の距離がさらに近づく中で、「甘やかし」と「支え合い」の境界が描かれます。二葉が風邪をひいて倒れた際、叶が看病に訪れるエピソードが中心。彼の不器用な優しさと、二葉の「迷惑をかけたくない」という気持ちがぶつかり合い、二人の心の距離が縮まるきっかけとなります。
叶は「頼られるのが嬉しい」と語り、二葉は初めて「誰かに甘える安心」を覚えます。職場では、二葉が同僚のミスを庇って自分が残業を引き受けるなど、相変わらずの“自己犠牲”を見せますが、以前ほど無理をしていないことに気づきます。叶の存在が、彼女の心の支えになっているのです。
巻末では、二葉が自分の本音を少しずつ表に出し始め、「あの人といると楽になれる」と感じる瞬間が描かれます。第3巻は、二人の信頼が恋に変わり始める“静かな転換点”。“甘い”だけでなく、“支える関係”の温度が伝わる内容です。
第4巻ネタバレ
第4巻は、二葉の“心の変化”と“恋心の自覚”が描かれる重要な巻。仕事の疲れで限界を迎えた二葉を見かねて、叶が差し入れを持って訪ねるところから物語は動きます。「無理して笑うな」「もっと自分を大事にしろ」と本気で叱る叶の言葉に、二葉は初めて“気づかれて嬉しい”という感情を抱きます。
その後、二葉の姉が叶に興味を示すエピソードを通じて、二葉は自分が叶を特別に思っていることに気づきます。保育園での行事では、子どもたちに優しく接する叶の姿に惹かれ、胸の鼓動を抑えられない二葉。
終盤、彼女は職場で初めて「今日は無理です」と断ることに成功します。
その夜、ベランダで星を見上げる二人の会話で、叶が「頑張りすぎんな。甘えてくれよ」と告げ、二葉は涙を流します。第4巻は、“甘える勇気”を得た二葉の成長と、“本当の優しさ”を知る恋の序章。タイトルの“甘すぎる”が本当の意味で響く巻です。
第5巻ネタバレ
第5巻では、二葉と叶の関係が“恋愛未満”から“恋愛直前”へと進展します。物語は、叶が保育園でトラブルを抱えるところから始まります。子ども同士の喧嘩をめぐり、保護者対応に追われる叶を見て、二葉は「彼も私と同じように、人のために頑張ってる」と気づきます。
そんな中、二葉が職場で飲み会に誘われ、酔って帰宅した夜、叶に介抱される出来事が発生。酔った勢いで二葉が叶に“本音”をもらす場面は読者から人気の名シーンです。「キョウくんが隣にいてくれるだけで安心する」と言ってしまい、翌朝顔を真っ赤にする二葉。叶はそれをからかうでもなく、「そのままでいい」と笑い返します。
この巻では、二人が互いに支え合うだけでなく、“惹かれ合う感情を受け入れる準備”をしていることが丁寧に描かれます。終盤、二葉の同僚が叶に興味を示す場面で、二葉が初めて“独占欲”を見せる描写も。恋愛の火種が確かに灯り始めた“甘くて、少し切ない”ターニングポイントです。
第6巻ネタバレ
第6巻では、主人公の草壁 二葉（くさかべ ふたば）と隣人／保育士の桜庭 叶（さくらば きょう）の関係に、より具体的な“選択”と“距離感の変化”が差し込まれます。二葉の元彼・大樹から「もう一度やり直さないか」と提案を受ける場面が冒頭に登場します。彼女にとって結婚を視野に入れたその誘いは、ある意味で“理想的な未来”でしたが、二葉の心に晴れないものが残ります。
そんな中、叶は二葉にさりげなく「自分が自然に笑える選択をしなよ」と語り掛け、二葉は「頼まれごとを断れない」「人を優先しすぎる」という自分の癖に改めて向き合います。さらに、本巻では二葉がしばらく叶の家に居候するような展開もあり、彼の生活圏・私的空間に二葉が踏み込むことで、二人の関係性が“隣人”から“もっと近い存在”へと変わり始めます。
仕事面でも、二葉はリーダーとしての役割を任されるなど、自分を“頼られる側”に立たせる機会が増えており、そこでも「人に甘えられる自分／人を支えられる自分」の間で揺れ動きます。巻末では、元彼との関係に決着をつけるかどうかという岐路に立たされた二葉が、叶との時間や会話を通じて「自分が本当に望む道」を選び始める雰囲気が強く漂い、恋の本格的な始まりを予感させながら第6巻は幕を閉じます。
“甘やかされる”フェーズから、“互いに支え合う”フェーズへと移る、二葉と叶の関係にとって重要な転換点です。
第7巻ネタバレ
第7巻では、主人公・草壁二葉（くさかべ ふたば）が、元彼・大樹（だいき）との“思い出のデート”を通じて、これまで自分が「彼に合わせてきた」ことを改めて見つめ直す展開が描かれます。元彼からの誘いを受け、デート当日、彼女は付き合っていた頃の記憶をたどられながら“彼にとって自分はどんな存在だったか”“自分はどんな選択をしてきたか”を実感します。
大樹が思い出の場所へ二葉を連れ出した際、二葉は「自分が無意識のうちに彼に迎合していた／気遣いすぎて自分を見失っていた」ことに気づき、胸の奥に違和感を抱きます。元彼との時間を経て、彼女の中で“思い出も大切だけれど、今の自分の気持ちを見つめたい”という意志が芽生えてきます。
一方で、隣人で保育士の叶（きょう）は、二葉のこの揺れをそっと見守っており、彼女がまた「選ばれたくて／愛されたくて」頑張る姿に、複雑な優しさを感じます。二葉が元彼との距離に揺れている間、叶は“ただ甘やかす”だけではなく、「君がどうしたいか、ちゃんと聞くから」と言葉をかけ始め、二葉にとっての“信頼”の領域が広がります。レビューでも「この巻で二葉が“選べる自分”を少しずつ自覚し始めた」という声が多く見られます。
終盤では、二葉が元彼のデートから帰宅後、叶と顔を合わせる場面があります。思い出を胸に抱えつつ、彼女は「今、自分が一番安心できるのは…あなたのところだ」との想いに気づき始め、その静かな確信を叶に告げるかどうかの揺れの中で物語は次巻へ続きます。つまり、第7巻は“過去との決着”と“今・未来の選択”の狭間で揺れる二葉の内面変化が主軸となっています。
甘さと安らぎだけでなく、“自分で選び取る恋・自分らしく生きる覚悟”というテーマが色濃く出た重要な転換点の一冊です。
第8巻ネタバレ
第8巻では、主人公・草壁二葉（くさかべ ふたば）と隣人で保育士の桜庭叶（さくらば きょう）の“過去のつながり”が初めて明らかになり、そのことで二人の関係に新たな波が立ち始めます。
巻頭、叶が突然「俺のこと、覚えてないか？」と二葉に問いかけます。二葉は心当たりがなく戸惑いますが、葉のその表情には“昔の記憶”が映っており、読者にも「何か共有していた過去があるのでは？」という疑念が起こります。
その後、二葉も自分の記憶の中を探り、「あのとき、あったかもしれない」微かな断片を思い出し始めます。叶はそんな彼女をやさしく見守りながらも、自分の過去の出来事が彼女との現在に影を落とすことを密かに感じていました。
中盤では、二葉の職場や日常にも変化の兆しが現れます。合コンに誘われる、保育園関連のイベントで葉の幼なじみが登場するなど、物語のスケールが“隣人＋恋”から“人間関係の外枠”へと広がります。特に、レビューで言及されている「叶が元ヤンとして過去に二葉と接点があった可能性」が、この巻のキーとなっています。
二葉はその中で、「私はどうしてこの人の前でだけ無防備になれるのか」「この人をどう思っているのか」を改めて自問します。
巻末には、二葉が叶の問いに対して明確な答えを出せずにいるものの、「この人が私にとって“安心できる存在””特別な存在””支え合える存在””」という気持ちが、静かに確信へと変わりつつあるシーンが描かれます。さらに、叶の過去の事件（元ヤン時代の出来事）に関わる伏線が提示され、次巻以降の物語に期待が高まる構成です。
第9巻ネタバレ
第9巻では、主人公・草壁二葉（くさかべ ふたば）が“保育園のイベント参加”という日常の一歩を通して、自分の居場所や役割を改めて問い直す展開が描かれます。二葉はこれまで「頼まれごとを断れない」「人付き合いが苦手」という自分の癖に悩みながら、姪の保育園行事に参加。ママ友作りや保護者間の交流に意欲を燃やすものの、なかなか輪に馴染めず焦りを抱えます。
そのような中、隣人で保育士の桜庭 叶（さくらば きょう）が彼女の側にいて、さりげなくフォロー。二葉の不安を察して声を掛け、「無理しなくていいよ」という言葉を掛けることで、二葉は“自分のペースで居ていい”という安心を感じ始めます。
イベント中、姪・マイコが保護者グループの輪から一歩離れてしまい、二葉の目の届かないところに走り出す場面が発生。二葉は焦って彼女を探し、保護者や他の大人たちの協力も得ながら何とかマイコを見つけ出します。彼女の「大丈夫」という言葉の裏にある“本当の気持ち”を聞いた二葉は、自分自身の“言えない気持ち”を思い起こします。
この体験を通じて、二葉は「私が守られるだけじゃなく、守る立場でもある」という自覚を持ち始め、叶との関係にも少し変化が生まれます。葉はその夜、二葉に「今日、よく頑張ったな」と笑いながら言い、二葉は照れながらも「ありがとう」と返します。読者レビューでも「二葉の成長を感じた巻」だという声が目立ちます。
第10巻ネタバレ
第10巻では、姪・マイコの失踪という思いもよらない緊迫した出来事を通して、主人公・草壁二葉（くさかべ ふたば）が「守る側としての覚悟」や「頼る側／頼られる側」の立場の変化に直面します。冒頭、マイコが保育園行事の帰り道で姿を消してしまい、二葉はその場に居合わせながらも、「あの時あの声に気づいてあげられなかった」という深い自責に苛まれます。
二葉は焦りながら保護者たちに協力を呼びかけ、必死に捜索を開始。そこへ、隣人で保育士の桜庭叶（さくらば きょう）が駆けつけ、子どもや保護者たちの動きに的確に介入していきます。叶の“守る力”が如実に示され、二葉は「私一人では回せなかった」という現実を痛感します。
捜索の過程でマイコの「大丈夫」という言葉の裏にあった本当の気持ちに二葉は気づき、「私も何か言わなかったから守れなかった」と胸に刻みます。そして、マイコが無事に見つかった後、二葉は叶から「頼っていい」「一人で何でも抱えるな」と言われ、涙をこぼします。
この体験を経た二葉は、自分が“甘やかされる人”だっただけではなく、“誰かを守る人”になれる可能性を持ち始めることに気づきます。すなわち、第10巻は“甘さ”から“責任”へ、そして“相互依存”から“相互支援”への関係転換が描かれた巻です。
ラストでは、二葉が叶に「私、ちゃんと言えるようになりたい」と口にし、叶が静かに「いつでも待ってる」と答えるシーンで締めくくられます。読者レビューでは「二葉の成長が実感できた」「叶の頼もしさが際立った」との声も見られます。
第11巻ネタバレ
第11巻では、二葉（くさかべ ふたば）と叶（きょう）の関係が“約束のご褒美デート”として形を取り始める、二人にとって大きな転換の巻です。
冒頭、叶が私服で待ち合わせ場所に現れ、少し洗練された印象をまとって二葉を迎えます。二葉はそのギャップに圧倒されながらも、否が応でも“隣人以上”という空気を感じ始めます。
デート中、叶は二葉に対して「今日だけは君のために時間を使う」とか「ありがとう、君がそばにいてくれて嬉しい」など、これまで以上に自分の気持ちを言葉に出します。二葉はその言葉に戸惑いながらも、着実に“自分が大切にされている”という実感を持ち始めます。その中で、二葉は“甘やかされるだけ”の自分から、“甘えてもいいと許される自分”へと意識が変化します。彼女がこれまで避けてきた「誰かに頼る／甘える」という側面を、叶の言葉や態度が肯定してくれることが、大きな心の動きとなります。
また、本巻の終盤では、二葉の職場の上司という新たな男性が一瞬登場し、二葉に声を掛けるシーンが描かれています。二葉自身がその人物に対し動揺を見せることで、「私には叶しかいないのかもしれない」という意識が内面に芽生え始めるのです。
この巻を通じて、二葉と叶の関係は「隣人・保育士とアラサーOL」という枠を越え、「お互いに選び合う恋人」に向かい始めたという印象が強まります。第11巻は、甘さだけでなく決意と自覚を帯びた“恋の本格始動”の巻と言えるでしょう。
第12巻ネタバレ
第12巻では、主人公・草壁二葉（くさかべ ふたば）が、これまで“頼る／頼られる”関係を築いてきた隣人・桜庭叶（さくらば きょう）との距離を、職場／プライベート両面でさらに広げていく展開が描かれます。
冒頭、叶と関わるようになってから、二葉はようやく会社の同僚にも頼れる存在として認められ始めます。レビューでは「ようやく職場での立ち位置が変わった」と言及されています。
そんな中、二葉は「生まれて初めて」の合コンに誘われます。これまで恋愛面でも“受け身”だった彼女にとって、この誘いは大きな転機。二葉は気合を入れて準備をしますが、その姿を見た叶はどこか“違和感”や“不安”を覚えます。公式あらすじにも「しかし、当日、変な方向に気合十分な二葉を見た叶は、不安を感じて……」と記されています。
合コン当日、二葉は「叶以外の男性からどう見られるか」という視点で振る舞おうとし、それがかえって彼女の自然体からのズレを生みます。叶はその変化に気づき、「君が君じゃなくなるなら、そばにいる意味があるのか？」という静かな問いかけを投げかけます。二葉はその言葉を胸に、「自分らしくいること」「甘えていいこと」「選ばれる側であっても選ぶ側であること」の意味を改めて自覚します。仕事での“頼られる”経験、そして恋では“気軽に振る舞おうとする自分”とのギャップ。二葉はこの両立に揺れながらも、一歩踏み出す決意を固めるのです。
巻末では、葉から「いつでも連絡していい。でも、自分を変えようとするなら俺が受け止めるから」と告げられ、二葉は涙を浮かべながら微笑みます。これまでの“甘やかされるだけの二葉”から、“自分も選び・支える二葉”へと変わる兆しが明確に現れた巻となっています。
第13巻ネタバレ
第13巻では、主人公・草壁二葉（くさかべ ふたば）が“はじめての合コン”での苦い体験を通じて、自分を守ること、言葉を持つこと、そして隣人・桜庭叶（さくらば きょう）への気持ちの確かさを揺さぶられる展開が描かれています。
物語冒頭、二葉は同僚に誘われて合コンに参加。これまで恋愛に積極的ではなかった彼女にとって“社交の場”という新しい挑戦です。ところが、そこで出会った男性から軽い態度・暴言を受け、二葉は言い返したい気持ちと、言葉が出てこない自分とのギャップに直面します。
隣人の叶が迎えに来てくれたものの、二葉のモヤモヤは消えません。彼の存在が“守られている安心”であると同時に、“自分で言葉を持てていない自分”を浮き彫りにしてしまったからです。レビューでも「言い返したい」と思えた瞬間が二葉の成長の表れだという声があります。
この経験を経て、二葉は自分の中にある「いつもいい子でいようとする自分」「人に迷惑をかけたくない自分」という枠を自覚します。そして叶の前でだけは“声を出したい”“気持ちを伝えたい”と思い始める。葉もまた、彼女が傷ついた姿を見て、「怒っていいんだよ」「君は守られるだけじゃない」などの言葉を投げかけます。
巻末では、二葉が小さな声で「ありがとう」と呟き、叶がそれを「いいんだ、それで」微笑む場面で終幕。彼彼女の関係が“甘やかされる”から、“支え合う／対等になる”へと少しずつ動き始めたことが印象的に示されています。
第14巻ネタバレ
第14巻では、主人公・草壁二葉（くさかべ ふたば）が、これまで“隣人で保育士の桜庭叶（さくらば きょう）”との距離を縮めてきた中で、自分の恋心を自覚し始める揺れ動く心情が描かれます。
冒頭、合コンの日の叶のことが頭から離れない二葉。彼女は職場の同僚に「王子様とお姫様みたいだった」とからかわれ、否定しつつも頬を染めてしまう自分に動揺します。また、上司・蓮見（はすみ）が残業する彼女を気遣い、差し入れや声かけをしてくる中で、二葉は“誰かに気にかけてもらう”ことへの甘さと、恋として意識してしまうことの戸惑いを同時に抱えます。
物語中盤では、二葉が自分の感情を整理しようとするシーンがあり、叶の言葉や行動が無意識に彼女の心に響いていたことを改めて知ります。彼の「君の笑顔が見たい」「いつでも頼っていい」という優しさが、自分を“特別に受け入れてくれている”という実感に変わる瞬間です。
巻末では、二葉が“恋として”叶を意識している自分に向き合い、彼との関係を新たに意識し始める文脈が示され、二人のラブストーリーが次のフェーズへ進む予感を漂わせながら本巻は幕を閉じます。
第15巻ネタバレ
第15巻では、主人公・草壁二葉（くさかべ ふたば）と隣人・保育士の桜庭叶（さくらば きょう）の関係に、過去の共有と未来への意志が深く関わる展開が描かれます。冒頭、叶からかけられた「いってらっしゃい」の一言が二葉にとって“日常の支え”であることを再確認するシーンが登場します。出会った当初、彼に甘やかされることに戸惑っていた二葉が、今では“その一言”で力を得るほどに変化している自分に気づきます。
その一方で、叶の幼なじみ・天翔（あまと）がカフェで二葉を誘うというエピソードが挿入され、そこで“叶の昔話”が語られます。二葉はそこで、彼が過去に抱えていた心の痛みや弱さ、そして彼がなぜ“甘やかす／支えたい”というスタンスを持つようになったのかという背景へと触れます。これが二人の関係に「単なる甘やかし」ではない“理解”の広がりをもたらします。
中盤では、二葉がその話を受けて、自分が“頼られる存在”であることと“頼る存在”であることのあいだで揺れ始めます。彼女は、葉の優しさをただ受けるだけではなく、自分も“叶を支えたい”“彼のために何かできる”という感情を初めて自覚します。この巻は、甘やかされるだけという関係から、互いに支え合う関係へと進む橋渡しとして機能しています。
巻末では、二葉が小声で「私もそばにいたい」と言えそうになる瞬間、叶がそっと手を差し伸べ、「いつでもここにいる」とだけ伝えるシーンで幕を閉じます。二葉の内面には、「この人となら、自分らしくいられて、選び合える関係が築けるかもしれない」という確かな希望が灯ります。
第16巻ネタバレ
第16巻では、主人公・草壁二葉（くさかべ ふたば）が、隣人で保育士の桜庭叶（さくらば きょう）に甘やかされる立場から、自分が“与える側”にもなろうとする決意が描かれます。ある日、二葉は叶の幼なじみ・天翔から「叶も誰かに頼るのが苦手だ」という事実を聞きます。
その言葉をきっかけに、二葉は「叶が私にしてくれたことを、自分も返したい」と強く思い、“甘やかし作戦”を立てます。作戦の内容は、叶のために何か小さな“お返し”をすること。しかし、実際に行動に移すと、緊張と照れが入り混じり、自分の気持ちの浅さや慣れなさに気づく展開です。
同時に、二葉は“支えられるだけの自分”から、“支えることのできる自分”へと少しずつ意識を変えていきます。叶と過ごす日常の中で、彼が頼られてこなかった背景や“自分が人を守りたい”という思いを抱えていたことを知ることで、二葉の覚悟が深まる描写があります。
巻末では、二葉が叶に「私もあなたを甘やかしたい」と、ぎこちなくも真剣に告げるシーンがあり、叶が静かに応え「いつでも受け止めるからな」と微笑むところで第16巻は締まります。
第17巻ネタバレ
第17巻では、主人公・草壁二葉（くさかべ ふたば）と隣人・保育士の桜庭叶（さくらば きょう）の関係がさらに日常の“共有”へと進展し、二葉自身の“頼られる側／頼る側”という立場の幅が広がる展開が描かれます。
巻頭、二葉は叶の住む部屋にしばらく居候することになり、これまで“隣人”として少し距離を保っていた関係が一段と親密になります。葉の家での共同生活的な時間を通じて、彼のペース・癖・思いやりの裏側を二葉は間近で感じ取ります。一方、二葉は職場でリーダー業務を任され、「頼られる存在になりたい」と奮闘する姿が描かれます。しかしその責任感ゆえに肩に力が入ってしまい、逆に疲れを溜めてしまう場面も。そんな二葉を、彼女の上司・蓮見（はすみ）が思い出の飴を差し出してそっと支えます。葉と蓮見、二人の男性から異なる形の“支え”を受けながら、二葉は「頼られてばかりではなく頼ってもいい」という感覚を強めていきます。
巻末では、二葉が葉に向けて「今度こそ喜んでもらいたい」「あなたのそばにいたい」と心から思う場面が描かれ、「支える側」への意識の芽生えとともに“隣人以上”への関係変化の予兆が強まります。
【今日も、キョウくんは甘すぎる】この漫画を読んだ感想
『今日も、キョウくんは甘すぎる』は、“甘やかす優しさ”の裏にあるリアルな心の再生を描いたヒーリングラブストーリーです。恋愛要素が中心でありながら、単なる「胸キュン」では終わらず、他人に優しくしすぎて自分をすり減らしてきた女性が、誰かに優しくされることで自分を取り戻していく——そんな静かな成長物語としても読めます。
主人公・草壁二葉は、まさに「断れない」「気を使いすぎる」「頑張りすぎる」人の象徴。彼女が桜庭叶という“元ヤン保育士”と出会い、彼の不器用で誠実な優しさに触れることで、少しずつ「自分を甘やかす勇気」を持つ姿が印象的です。甘い台詞や癒やしのシーンは多いものの、それ以上に、誰かに受け入れられることの怖さや、依存と自立の間で揺れる繊細な心の描写が丁寧に描かれています。
特に印象的なのは、キョウの“甘さ”が決して押しつけではなく、相手のタイミングを尊重する優しさとして描かれている点です。この物語における「甘さ」は、恋のドキドキというより、“心がやわらかくほぐれていく過程”。読んでいるうちに、自分まで少し優しくなれるような、穏やかな余韻を残してくれます。
絵柄も柔らかく、表情や仕草の一つひとつに温度を感じられるのも魅力。大げさな展開や過度なドラマ性を避け、日常の中の小さな瞬間を丁寧に描くことで、“普通の優しさ”の尊さが伝わる作品です。
【今日も、キョウくんは甘すぎる】読者の口コミ・評価
本作の読者評価は総じて高く、「癒やされる」「優しい気持ちになれる」という声が多数。一方で、展開のスローペースさについては好みが分かれる意見も見られます。以下に主な口コミを紹介します。
良い口コミ
悪い口コミ
【今日も、キョウくんは甘すぎる】この漫画を読むのがオススメの人
- 頑張りすぎてしまう人／他人を優先しがちな人
──「断れない」「頼まれたら無理してでもやってしまう」タイプの人に寄り添ってくれる物語です。
キョウくんの優しさを通して、“誰かに頼ることも悪くない”と気づかせてくれます。 - 疲れた夜に癒やされたい社会人女性
──派手な展開はないけれど、言葉や表情にじんわり癒やされる。
1話ごとに“心が少し軽くなる”ような、優しいラブストーリーを求める人におすすめです。 - 現実味のある恋愛を読みたい人
──ファンタジーや刺激的な恋よりも、“日常の延長線にあるリアルな恋”が描かれています。
仕事・人間関係・孤独といったテーマに共感できる人なら、きっと心に残ります。 - 「甘いセリフ」より「思いやり」にときめく人
──キョウくんの甘さは、押しつけでも計算でもなく、相手の痛みを理解した上での優しさ。
そんな“包み込むような恋”を求める人にぴったりです。 - 恋愛に臆病な人、心が少し疲れている人
──無理に強くならなくてもいい、泣いてもいい、頼ってもいい。
この漫画は、そんなメッセージを静かに伝えてくれる“心の処方箋”のような一冊です。
【今日も、キョウくんは甘すぎる】rawサイトで読むのは絶対にやめましょう
最近、SNSや検索エンジンで「今日も、キョウくんは甘すぎる raw」や「無料で読める方法」などと検索する人が増えていますが、違法サイト（rawサイト）での閲覧は、法的にも倫理的にも絶対にNGです。
違法サイトを利用する3つのリスク
- ウイルス・マルウェア感染の危険性
rawサイトは正規の広告管理がされていないため、アクセスしただけでスマホやPCがウイルス感染する危険があります。
実際に「勝手にアプリがインストールされた」「個人情報が漏洩した」という被害も多数報告されています。 - 法的リスク（閲覧者も対象になる可能性あり）
違法アップロードされた漫画をダウンロード・閲覧する行為も、著作権法に抵触する可能性があります。
日本では刑事罰の対象となることもあり、今後ますます取り締まりが強化されていく見込みです。 - 作家や出版社への重大なダメージ
無料で読む人が増えると、正規販売の売上が落ち、作家に収益が届かなくなります。
その結果、作品の打ち切りや出版停止につながることもあります。
つまり、あなたの“タダ読み”が、好きな作品を潰しているのです。
安全・合法に読むには？
『今日も、キョウくんは甘すぎる』は現在、ブックライブなどの電子書籍サービスで配信されています。
初回登録でお得なクーポンが使えるほか、期間限定で無料試し読みも可能です。
【今日も、キョウくんは甘すぎる】全巻のネタバレまとめ
『今日も、キョウくんは甘すぎる』は、“優しさ”をテーマにした大人の癒し系ラブストーリー。
主人公・草壁二葉が、隣人で保育士の桜庭叶と出会い、“誰かに頼る勇気”“甘えることを受け入れる強さ”を取り戻していく過程が丁寧に描かれています。
恋愛漫画としてのときめきはもちろん、「頑張りすぎて疲れてしまった人」「誰にも弱音を吐けない人」にとって、心に沁みる優しさが詰まった作品です。
叶の“甘さ”は決して表面的なものではなく、相手の痛みを理解した上で包み込む深さを持っています。
その温度感が、多くの読者から「癒やし」「安心」「心がほどける」と評価される理由です。
ストーリー全体を通して、二葉が“受け身の恋”から“自分で選ぶ恋”へと成長する軌跡があり、読後には「優しさって強さなんだ」と感じさせてくれます。
『今日も、キョウくんは甘すぎる』は、甘くも静かな時間の中に“本当の思いやり”が息づく作品です。
日々を頑張るあなたに、少しの癒しと勇気をくれる——そんな心を包むラブストーリーでした。
